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計算技術科学実践教育プログラム「計算物質科学実践セミナー」を開催しました。

カテゴリ:社会人実践教育プログラム|掲載日:2017年03月10日

3月6日から3月8日にかけて、本学電気・電子情報工学系、環境・生命工学系の主催で、計算技術科学実践教育プログラム「計算物質科学実践セミナー」を開催し、企業の開発担当者・研究者等が受講しました。

初日の講義では、谷林 慧准教授(一関工業高等専門学校 電気情報工学科)が講師を務め、「Quantum Espressoを用いた第一原理計算入門」と題して、第一原理計算の基本理念について説明し、グラフェンを例として具体的な方法を説明しました。続いて、小沢 拓氏(㈱JSOLエンジニアリングビジネス事業部)が、「ソフトマターのための統合シュミレータOCATの活用に」と題して、OCATを使うのに必要な知識、Pythonの活用方法などを解説しました。またフリー版OCATを用いた簡単な解析を体験しました。

2日目の講義は、Abhijit Chatterjee氏(ダッソー・システムズ・バイオビア㈱)が講師を務め、「Materials Studio 入門~Materials Studioを利用した物性解析」と題して、MSを利用した結晶物性解析として、CASTEPによるバンドギャップ、状態密度、電子密度計算やXANES計算について説明しました。

3日目の講義では、小口 達夫准教授(本学環境・生命工学系)が、「量子化学計算による分子構造とスペクトル、反応解析」と題して、比較的小さな孤立分子系を対象として、量子力学原理に基づいた量子化学計算の手法を用い、安定分子構造の探求、赤外、ラマン分光法との対応、分子熱力学的物性値の予測といった実験と対応づけられる情報の取得法を解説しました。また実際にコンピュータを用いた計算演習を行い、出力ファイルの読み方等を説明しました。続いて、小畑 繁昭特任教授(本学社会連携センター)が、「結晶構造予測と解析」と題し、有機化合物が形成する分子性結晶を対象に、その立体配座の生成、結晶多性構造の探索、安全な結晶構造の予測までの一連の手法を説明しました。

最終日の講義終了後には、受講者に認定書が授与されました。

※本研修は本学社会連携推進センター「社会人向け実践教育プログラム」の一つとして実施しました。