2019年9月アーカイブ
8月6日(火)に,本学情報・知能工学系の岡田美智男教授が愛知県立知立東高等学校を訪れ,2年生の理系生徒を対象に,「ロボットが人の仕事を奪うって、ホントなの?〈弱いロボット〉たちと考える人とロボットの未来!」と題して出前講義を行いました。
講義の中で岡田教授は,一人 ではゴミを拾えないものの、まわりからの手助けを上手に引き出し、結果としてゴミを拾 い集めてしまう〈ゴミ箱ロボット〉など、いくつかの〈弱いロボット〉たちの研究事例を紹介し,それを手がかりに、お互いの弱さを補いつつ、その強みを引き出しあい、 共存していくような 人とロボットの未来の姿について考えていく授業を行いました。
講義を聴講した生徒からは,「<弱いロボット>という今までとは違う視点を知り,ロボットについての考えが変わった」,「ひとりで完璧にやりきることが正しいわけではなく,お互いに学び,助け合うことが大切だとわかった」などの感想をいただきました。
このような高大連携事業を通じて,高校生の理系への関心がより高まればと思います。
開会挨拶をする榊会長 講演する小林氏
講演する小林氏 会場の様子
8月28日(水)、豊橋商工会議所9F大ホールにて、人材育成講演会を開催し、企業の方や行政関係者を中心に151名のご参加いただきました。
物語コーポレーション取締役顧問の小林 佳雄 氏を講師に迎え、「企業の多様性ってなぜ必要なの?~企業における多様性の意義とSmile&Sexyとの関係~」をテーマに、ご自身の経験やエピソード等を交えて熱く語っていただきました。
参加者の方からは、「今後のキャリアアップを目指す上で、意思決定を自分の情報と勘で出すことが大切であると感じました。」「主体的な人間を目指していきたいと思いました。」「改めて自らの意思決定や人生をふりかえり、気付きや学びが多かったです。」「今まで常識だと言われていたようなこと、固定概念を外していただいた思いがしました。」などたくさんのご意見・ご感想をいただくことができました。
社会人キャリアアップ連携協議会では、今後も東三河地域の活性化と産業振興に向けた人材育成をテーマに講演会・シンポジウムを開催していきます。どうぞご期待ください。
■講演会の詳細についてはこちら
8月27日(火)~29日(木)の3日間,愛知県内と静岡県西部地域の高校生を対象にした実験実習講座「Summer TECH-CAMP」を開催しました。
この講座は,本学における高度な実験・実習の体験を通じて,研究活動への興味や工学部に対する理解を深め,将来の進路選択の一助としていただくことを目的として,全6テーマの講座を実施するものです。今回は,12校34名の高校生が参加しました。
初日,午前中の開講式には,本学社会連携推進センター長の井上隆信教授から挨拶がありました。
大学紹介DVDを観ていただいた後の質疑応答では,在学中に取得できる資格,留学制度,各系の授業の特徴,卒業後の進路等について,本学に関する様々な質問をする受講生の姿が見られました。
その後,選択した6テーマに分かれ,各研究室で実験実習を行いました。
講座1 ゆで卵の相似則:ダチョウの「半熟卵」を作るには?
(講師:機械工学系 中村祐二 教授,松岡常吉 准教授)
講座2 アンテナを自作して無線通信をしよう
(講師:電気・電子情報工学系 上原秀幸 教授,宮路祐一 助教)
講座3 学習するコンピュータの原理に触れてみよう
(講師:情報・知能工学系 渡辺一帆 准教授)
講座4 活性炭の細孔特性化-吸着法による表面積の測定
(講師:応用化学・生命工学系 松本明彦 教授,伊藤博光 助教)
講座5 地理情報システムで街の今を可視化しよう
(講師:建築・都市システム学系 小野悠 講師,辛島一樹 助教,劉一辰 助教)
講座6 パウダー(粉)を知り使いこなす
(講師:総合教育院 武藤浩行 教授,Tan Wai Kian助教)
受講生からは,以下のような声をいただきました(アンケート回答より抜粋)。
・高校にはない実験器具を使い,ひとつのことを深める作業はとてもおもしろかったです。
・自分で色々試しその中から発見して言葉でまとめる,こういう機会が高校では少ないので,
とても楽しかったです。
・工学部で学ぶ内容を一足先に実感することで,入学後のイメージがより明確になりました。
・高校生にもわかるよう工夫して教えてくれたり,困ったことや疑問にもすぐに対応してくれて,
講師の先生や先輩方の優しさ,温かさを感じました。
参加いただいた高校生の皆さん,猛暑の中,3日間お疲れ様でした!
◆関連記事 「豊橋技術科学大学Summer TECH-CAMP 2019を開催します」
8月28日(水)、29日(木)に、愛知県立豊橋東高校の生徒が本学を訪れ、応用化学・生命工学系 浴 俊彦教授の指導の下、PCRの基礎と応用(生物分類)についての講義を受け、2種の近縁植物をPCRだけで判別できるか実験を行いました。このような豊橋東高校と浴教授との高大連携活動は、2017年度に続いて2回目となります。
今回は、1日目に、PCRなどの基本的なDNA分析技術、およびDNAバーコード解析による生物種分類について講義を受け、PCRとアガロースゲル電気泳動法を利用した実験内容の説明を受けた後、高校で採取した近縁植物(ゲンノショウコとアメリカフウロソウ)からDNA試料を調製し、それぞれの種を判別するために作製した4種類のプライマーセットでPCRを行いました。2日目は、アガロースゲル電気泳動によりPCR産物の分析を行い、2種類の類縁植物をPCRで判別できるか検討を行いました。 講義・実習を受けた生徒たちからは,
・普段扱うことのない器具や入ることのない実験室での操作を通して、知識を深めることができました。この貴重な体験を自分の進路や学びに活かせるようにしていきたいです。ありがとうございました。
・高校の授業では、PCRや電気泳動について学習しましたが、実際に体験してより深く学ぶことができました。貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。
・初めて使う薬品と慣れない作業で神経を使いましたが、とても貴重な経験になりました。失敗しても快く対応していただき、本当にありがとうございました。
・PCRの実験を通して、実験の楽しさを知ることができました。学びを深めることができ、結果がどうあれ、自分の力になったと思います。
・大学の研究室に入ることができる機会はあまりないので、今回の経験を通して大学の雰囲気を感じとることができてよかったです。
・高校では取り扱わない実験を実際に体験することができ、勉強になりました。
などの感想が寄せられました。
このような高大連携事業を通じて,高校生の理系への関心がより高まればと思います。