2013年11月アーカイブ

 豊橋技術科学大学では,11月22日(金),平成25年度一般公開講座「技術革新で日本経済は再生するか」の第5回目を開催しました。今回は建築・都市システム学系の渋澤博幸准教授から「巨大地震の防災・復興と経済再生」と題して講義が行われました。

 今回の講義では,世界における自然災害の歴史を振り返り,人的・物的被害の趨勢と,日本の巨大地震がもたらしてきた経済的被害とその後の復興についての解説がありました。また,数百年サイクルで発生するといわれている南海トラフ地震や首都直下型地震をとりあげ,経済再生の視点から考察が行われました。
 当日は31名の方にご参加いただき,東日本大震災以降は特に注目が高いテーマということもあるのか,参加者の方々は皆,真剣な面持ちで受講されていました。また,会場からは「防災対策は新規事業に偏重しているように思うが,既存のインフラの保守等に予算を使った方が良いのではないか?そういった用途にどれぐらい予算が使われているのか?」といった,踏み込んだ感想・質問が寄せられました。

 なお,次回は11月29日(金)に第6回目・最終回「金融工学を用いたベンチャーによる日本経済の再生」を開催します。引き続き受講申込を受付中ですので,お気軽にご参加ください。

一般公開講座チラシ・申込書はこちらをご参照ください。

 平成25年度TUT Jr.技術科学教育プロジェクト(時習館SSH SS技術科学)の成果発表会が、11月19日(火)に愛知県立時習館高等学校で行われました。

 今回の成果発表会では、9月5日(木)から6日(金)にかけて豊橋技術科学大学で開催した実験・実習講座で学んだことをプレゼンテーション資料としてまとめ、4会場に分かれて5~6人の班ごとに発表が行われました。
 どの班も写真やグラフ・図などを用いて効果的にわかりやすく作成してあり、実験・実習の内容がよく理解できていることが表れていました。また,このような発表の機会は普段はあまりないとのことですが,班ごとによく練習された成果が発表に出ていました。その後の質疑応答も活発に行われ、座長を務めた本学の教員からも「どの発表も質が高く,優秀班を決めるのが難しかった。」との感想が寄せられました。

 本学では今後も、地域の高等学校等と連携して、大学の最先端の科学研究を活かした実験・実習講座を開催していきます。

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視聴覚教室
(座長:機械工学系 内山直樹 准教授)

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自学自習室
(座長:機械工学系 関下信正 准教授)

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多目的教室
(座長:建築・都市システム学系 渋澤博幸 准教授)

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西館
(座長:研究基盤センター 中野裕美 教授)

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 豊橋技術科学大学では,11月15日(金),平成25年度一般公開講座「技術革新で日本経済は再生するか」の第4回目を開催しました。今回は川合悦蔵 客員教授(新東工業株式会社 専務取締役)から「MOT教育は技術革新と日本経済再生の起爆剤」と題して講義が行われました。

 今回の講義の冒頭では,技術革新は日本経済再生の必要条件だが,それだけでは日本経済は再生せず,一方,米国のものづくり産業の衰退の歴史が示すように,MBA的経営学だけではものづくり産業は崩壊してしまうとの指摘があり,技術をビジネスとして成り立たせて企業の国際競争力を向上させるためには,ものづくり技術とMBAを融合させたMOT(Management Of Technology=技術経営)的観点・視点が重要であるとの解説がありました。そして,約1時間半の講義の中で,日本経済再生の阻害要因である超円高・デフレの解決法,政府の成長戦略の予測効果や問題点,日本経済を正のサイクルで循環させるための新たな日本型産業モデル,技術者の心構え等々,多岐にわたり言及いただきました。
 当日は95名もの多数の方にご参加いただき,受講された一般の方や本学の学生から「特許戦略についてどのようにお考えか,貴社の戦略を含めて教えて欲しい」,「一人の技術者に対して求められる能力は何か」等,踏み込んだ質問が多数,寄せられました。また,講義終了後には,川合客員教授の講義に感銘を受けた多数の受講生が講師を囲み,活発な意見交換が交わされていました。多くの方にご参加いただき,ありがとうございました。

 なお,次回は11月22日(金)に第5回目「巨大地震の防災・復興と経済再生」を開催します。引き続き受講申込を受付中ですので,お気軽にご参加ください。

※第6回までの講座の詳細は、一般公開講座チラシをご参照ください。
 (ご希望の1回のみの申込みも可能です。)

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【川合悦蔵客員教授の講義の様子】

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【満員で大盛況の会場】

 11月10日(日)、愛知県立時習館高校の英語学習行事「英語村」が開催され、本学から留学生35名と日本人チューター1名が参加して、高校生と英会話を行いました。

 この「英語村」は、文部科学省が指定するスーパーサイエンスハイスクール(SSH)事業の一環として開催されている行事で、時習館高校の生徒とSSグローバル参加校の生徒が各班4~5名に分かれて,留学生と英語だけでFree Conversationを行い,英語力を養うものです。

 留学生は、母国の話、研究・学業の話、個人的な趣味の話、文化の違いについての話などをして、それに対して各班の生徒が積極的に質問したり、時には談笑しながら、英語だけの一日を過ごしました。留学生と記念撮影する班もあるなど、英会話を楽しんでいる様子がうかがえました。

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 豊橋技術科学大学では,11月8日(金),平成25年度一般公開講座「技術革新で日本経済は再生するか」の第3回目を開催しました。今回は建築・都市システム学系 宮田 譲 教授から「三遠南信地域の幹線道路整備と経済再生」と題して講義が行われました。

 三遠南信地域では,三遠南信自動車道や第2東名高速道路などの整備が進められ,交通利便性は飛躍的に改善しつつあります。今回の講演では,その経済効果を金銭的に評価する手法についてわかりやすく解説がありました。また,三遠地域については,幹線道路整備と環境への影響についても説明がありました。シミュレーションでは,三遠地域での幹線道路整備による経済効果は5,354億円(地域GDPの6.7%)とかなり大きく,三遠南信自動車道については244億円とそれなりの効果が見込める結果となっており,これをテコにこの地域の新たな経済再生が期待されるということです。

 当日は34名の方にご参加いただき,参加者の方から「今後,何十年後に自動車台数が減少した場合には,三遠南信自動車道など新たに作った道路は不要になるのではないか?また,経済への影響は?」等,踏み込んだ質疑が多数,寄せられました。

 なお,次回は11月15日(金)に第4回目「MOT教育は技術革新と日本経済再生の起爆剤」を開催します。引き続き受講申込を受付中ですので,お気軽にご参加ください。

※第6回までの講座の詳細は、一般公開講座チラシをご参照ください。
 (ご希望の1回のみの申込みも可能です。)

 豊橋技術科学大学では,11月1日(金),平成25年度一般公開講座「技術革新で日本経済は再生するか」の第2回目を開催しました。今回は機械工学系 福本昌宏教授から「技術革新による日本経済再生のための大学MOT教育の在り方」と題して講義が行われました。

 今回の講義では,導入部分でMOT (Management of Technology)とは何かや,文部科学省から設置認可されたMOT協議会(本学は不参画)の概要や活動内容について紹介があり,その後,本学のMOT教育について説明がありました。
 本学では,激動する知的基盤社会に即応可能な高度人材育成要求への対応として,社会環境や市場性を的確に把握できるリーダー的技術者を養成するための産学連携による技術科学教育としてMOT人材育成コースを実施しており,MOT協議会の参画大学が実施するMOT教育が座学であるのに対し,本学のMOT人材育成コースは,座学のみならず企業での実務訓練を含むという特徴があることが紹介されました。
 また,パートナーの企業様のメリットをどのように担保するかといった課題や,ドクターコースへの展開の具体像等,将来展開に向けた考え方が述べられました。

 当日は33名の方にご参加いただき,参加者から「起業した学生はいるか?」等の多くの質問をいただいたほか,講座終了後も直接,講師に質問される方があるなど,活発な質疑や意見がありました。

 なお,次回は11月8日(金)に第3回目「三遠南信地域の幹線道路整備と経済再生」を開催します。引き続き受講申込を受付中ですので,お気軽にご参加ください。

※第6回までの講座の詳細は、一般公開講座チラシをご参照ください。
 (ご希望の1回のみの申込みも可能です。)

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